ファッキン・アニマルズ

わたしの根暗は生まれつきだけど〜、あなたのそれは二十歳過ぎてから〜♪
根暗の人間には、世界はとても厳しいです。泣きっ面にICBMです。ICBM大陸間弾道ミサイルのことです。ウィキペディアによると。

僕は全般的に空を飛んでくるものが、怖いです。核とか、電波とか。
とくに最近は、カラスが怖いな、と思いました。

いや、カラス怖いですよ・・・。本気で。

5月くらいに学校に行ったら、カラスに襲われましたから。僕だけ。
もうね、びっくりしますよ。カラスが「ギャー」って口あけて突進してくるのを間近で見ると。

カラスの舌は、真っ赤でした。

一回目は「やべっ!」って思った瞬間にさっと避けたので、無事だったのですが、それに次ぐまさかの追撃。

頭を爪でガッ!ガッ!ってされました。

久しぶりにダッシュして逃げました。
なんとか逃げ切った後も、両足の震えが止まりませんでした。
カラスは理不尽です。襲撃ですよ、これ。僕は何にもしていないのに・・・。一方的にやられました。
何ていうんですか?こう、動物がマジギレするときって、のっぴきならない何かを感じるんですよね。「殺す!」って思いが、直に感じられます。

それからというもの、僕はカラスを目にする度、身構えるようになりました。後遺症です。

今日もそばをカラスがバサーっとかすめて行って、それで、あの日の恐怖がフラッシュバックしてきて、「畜生、書いてやる!」って思って、こうして日記に記している次第でございます。

ほんとにね、ビビリの僕だって、一度は復讐を考えましたよ。カラスに。
カラスがまた襲撃してきたときには、用意してきた金属バットで滅多打ちにしてやるのです。でも、そこまで考えた瞬間、あのでっかい真っ黒な翼とか、白い部分のない眼とかが脳内に再現されて、戦慄します。トラウマです。
動物にトラウマを残されるってのは、屈辱ですよ。やり場のない怒りに、身もだえするしかないです。くそぅ。

そういえば、今、思い出したんですけど、二年前にも僕は鳥に襲われていました。鴨川で。

タルトを食べてたらトンビに取られたんです。空から。外国の童話にたしかそんなネズミの話がありませんでしたっけ?題名は忘れたけれど。

まぁ、そんなわけで、もう鳥は信用できません。敵です。エネミーです。

では、犬は信用できるかと言うと、そうでもありません。犬も警戒しないといけないです。
もちろん、犬にも「いい犬」と「悪い犬」の二種類があって、全部がいけないってわけじゃありません。僕が敵にしているのは後者の「悪い犬」に分類される「野犬」という種の犬なんです。

野犬ってのはですね、恐ろしいですよ。狂犬病というウィルスを持っているんですよ。主に田舎近辺をうろついてます。だから僕の子供の時の友人の三人に一人は、野犬に襲われた経験を持っております。
僕も小学生のときに、ガチで野犬に追いかけられて、神社の中に逃げ込んで泣いた覚えがあります。

野犬怖えぇ。

作家の太宰治は、自身の犬嫌いをネタに『畜犬談』というすごく良い短編を残してますが、僕にはそんな太宰の心情がけっこう正確に理解できます。と言っても、僕は別に犬が嫌いってわけじゃないのですが・・・。

話は逸れますが、太宰治は、かなり深刻な野犬恐怖症を抱えていたようです。
太宰の友人だった方が回想して語られているのですが、ある日、太宰とその友達の方がお喋りしながら道を歩いていると、いきなり大きなガタイのいい犬に吠えつかれたそうです。
そしたら慌てた太宰は自分の友人を楯にして、その後ろでブルブル震えていたそうです。

なんだか微笑ましいです。


戦えないことはないはないのですが、ゴキブリも苦手です。

去年の晩、僕は窓を開けて煙草を吸っていたのですが、窓を閉めようとした折にゴキブリが、駆け込み乗車みたいな感じで、ぴゃっ、と、部屋に飛び込んできたんです。

そのゴキブリが相当の強敵で、叩き殺そうと筒状に新聞紙を丸めた途端、バッ!!と、宙を飛んで僕の体に抱きついてきました。

「ひぃ」って悲鳴を上げたのですが、男の悲鳴ってのは、自分が予想していたよりも、情けなく響きますね。結果的には、そのゴキブリは始末しましたけど。


えーと、そんなこんなで、僕の周りは敵ばかりです。
油断なりません。今度いつ襲われることやら、わかったもんじゃありません。
「逃げるとも屈せず」をモットーに頑張ります。日々、是、戦いです。