ちきん

最近夜寝る頃になると、無駄なことで悩んでしまって眠れなくなる。煙草のせいで肺ガンにならないだろうか・・・とか、不摂生でハゲにならないだろうか・・・とか。ごくまれに有意義な一日があったりすると、そういうときに限って、しょーもない悩みにとりつかれて不安になってしまう。そして、今までの自分の生活を猛烈に後悔しちゃう。もっと肝の座った人間になりたい。
今日は学校で体育の授業があったけど、体育館に行ったら、テニサー系のいかにも運動できそうな連中ににらまれて、おっかなくなって家に帰ってピストルズを大音量で聞いた。
のおおおーふゅううちゃあああああ!ちっちゃい自分。
体育の授業に出なかったかわりに、音楽に合わせて一人踊り狂った。部屋を真っ暗にして。
音楽っていいな。情けない自分でも、社会から迫害されてる悲劇の主人公に思えてくる。恥かしげもなく。
「くそう、みんな俺のこと馬鹿にしやがって。俺が今ショットガンを持っていたら、てめーらの脳天を思いっきりぶちまかすことができるのに!」
なんかパンクとか聞いてると、実際ケンカもできないくせに、通りを歩いているカップルやヤンキーの背中にガンたれたりしますよね。で、向こうが振り返ったら目をそらしたりとか。
たいがい学校では一人だから、そういう威張っている人や幸せそうな人たちを見てると、無償に腹が立ってくる。
お前らは何でそんなにえらそーなんだ!孤独なおれのほうがよっぽど文学的で尊いぜ!なんて、一番えらそーにしているのが自分なのだから、どうしよう。
夕方になったので、コンビニに弁当を買いに行った。
ちょっと部屋を空けるだけなので、鍵をかけずに家を出たら、帰ってくると同じマンションの安田くんが勝手に部屋に上がりこんでプレステ2をやっていた。
「これおもろいな」と、バイオ4をやたらと褒める。「爽快やなー」と、ゾンビを撃ち殺しながら呟く安田くんを見て、友達は選ぼう、と心から思った。